こんにちは、ジャンブレの小川です。時々季節を間違ったような陽気の日を挟みながらも、だんだんと秋が深まってきました。
芋掘りや大根祭り、梨狩りや栗拾いといった収穫の秋。
少し肌寒くなってきて赤や黄色に燃える山並みを愉しむ紅葉登山の秋。
そして多くの会社では今が秋の人事異動で、引越しの秋。

この時期、手の保護でも保温でも堅実な働きをしてくれる軍手のお引き合いをよく頂きます。 ところが主要な軍手生産国の一つである中国が、資源ゴミの輸入禁止声明を出しました。
これは、軍手の原材料ポリエステルに再生されるはずの廃プラや、輸送に使う段ボール原料の古紙 についてもストップすることを意味します。中国にも言い分はあるのでしょうが、リサイクル原料 は軍手に限らず世の中の色々な分野で使われており、輸出側も輸入側も大変な影響を受けます。

一方、かつて軍手工場が安さを求めて海外移転していく中で、少数ながらもあえて国内工場で 作られ続けてきた「国産軍手」があり、最近再び見直され始めています。実はジャンブレでも 幾つかの国産軍手を販売しており、本日はその中からおすすめ軍手を３つ選んでご紹介して みたいと思います。

◆[日本製]純綿軍手（1ダース1kg）

販売に携わる立場としてちょっと過激ですが、言ってしまいます。
純綿軍手に限れば、1ダース600g以下のものは買うべきではありません。
普通は、軍手でダース600gはごく定番の品質と感じますよね。ところが問題は、繊維の重さ。
軍手にはよくポリエステルが含まれますが、ポリエステルの重さは綿のおよそ半分。
極端な話、純ポリエステルと純綿で「同じ重量の軍手」を作ったら、純綿は糸の量が1/2になってしまいます。目が粗くなるか、糸が細くなるか……これはかなり頼りないです。

まず、普通の軍手より価格相場の高い「純綿」軍手がなぜ求められるかといえば、
耐久性や耐熱性が必要なちょっと危険な作業だったり、手荒れやアトピー、ムレ対策といった肌の保護をしたいから。
どちらの理由でも、目の細かいしっかりした厚手でなければ純綿軍手を選ぶ意味がありません。
そうした訳で、純綿軍手の場合は一般に７５０g/ダース前後が「平均値」の製品となります。

さてこちらの軍手は、当社が愛知県豊橋から仕入れている「純国産」の純綿軍手です。
重量は１ダース１０００g、つまり1kgに及び、見るからにどっしりした存在感があります。
普通の軍手が２本か２本半（細い糸１本追加）の糸で編むところを１２本前後の糸本数で編んでいるから、強度も数倍以上。
これだけの密度と厚さがあれば、ちょっとした耐火作業・熱作業にも耐えられますし、吸汗性も十分。汚れや木屑、小石なども手に当りにくいです。
洗濯耐性も何度も繰り返して洗えるぐらいにあり、コストパフォーマンスが高い製品です。

◆[扶双]ぴったりフィット軍手　10Ｇ

２番目にご紹介するのはこちら。
綿率約95％、純綿とは言わずともかなり綿混率の高い混紡軍手です。
コチラの軍手の特徴は伸縮糸（ストレッチヤーン）を採用し、手の大きさまで伸ばす前提で小さめに作られている事。最近話題のガテン系女子、ドボジョ（土木系女子）の皆さんから大柄な男性まで、現場で異なる手のサイズどれにもフィットする軍手なんです。
　また、伸ばして使うということは指先が余らないということ。余分な指先の巻き込み事故や掴みそこねなどを予防して、労働事故のリスクを減らせます。
　綿の割合が高い軍手だから吸汗性や耐久性も抜群。何度も洗濯して繰り返し使えます。
　“手袋のソムリエ”で知られる扶双さんが開発した高機能軍手です。

◆[日本製]2本半編み高級軍手　750g

こちらは綿混率は上の２商品に比べると下がります。ただ、重量750gの密度がありますから木目細かくて普通の軍手よりも素肌が見えません。また普通の軍手が２本編み（2本の糸で編む）
ところを2.5本、つまり１本細い補強糸を足しているので、その分も強度が増しています。
　目が細かい分、（軍手としては）泥やゴミなどが入り込みにくく、ホコリなどで手が汚れにくいのもポイントですね。
　汚れ方が激しく、一回ごとに使い捨てにせざるを得ないような現場では、この軍手は高くついてしまうので正直おすすめ出来ません。でも、洗濯しながら何度も繰り返し使える軍手が欲しい方、
建築現場などの重作業で軍手に安心感を求めるお客様には、是非一度、厚手で強い軍手をお試しいただき、その良さを知ってもらえたらと思います。

なんだか今回は商品の紹介ばかりになってしまいましたが、《日本一》という名の海外輸入品が珍しくない軍手市場の中で、一番を名乗らなくても本当に日本で作られている軍手の良さを、ちょっとでも知ってもらえたら嬉しいですね。