使い捨て手袋を職場に置くにあたっては『マグネット式壁掛けホルダー』があると便利です。床の場所を取らず、横向きや下向きに取り出せるのでホコリやゴミなどが入りにくいのもポイント。食品や製品、人体に触る手袋を衛生的に管理できます。壁が使えない場合はA4サイズの受け皿がついた『消毒液用スタンド』が便利。手袋のパックが悠々置けますし、ポリエチレンなどのソフトパックなら予備を重ねて保管できます。
また、ムレを防いだり細かい作業での事故、ケガを防止するインナー手袋も便利です。主に吸汗を重視しムレを防ぐためのメッシュインナーと、アラミド繊維などで織られ、包丁・ナイフなどを扱う際のケガを抑制する安全用のインナー手袋がございます。

使い捨て手袋の種類と特徴

ニトリル手袋(nitrile gloves)

合成ゴム素材の使い捨て手袋です。耐油性、耐薬品性や突き刺し強度があり、伸びも良い。天然ゴムアレルギーの心配もなく、多くは食品衛生法にも適合しています。汎用多目的に使用できる、人気ナンバーワン衛生手袋です。少ない弱点として、低温にはやや弱いのと、まれに合成ゴム製造時に使われる薬品由来でアレルギーが発生する事があります。

ラテックス手袋/天然ゴム手袋(latex gloves)

ラテックス手袋は、ゴムノキ（パラゴムノキ）の樹液を由来とした天然ゴムの手袋です。最高の伸縮性と弾力、やわらかさを持ち、引き裂きや傷にも強いのが長所です。歯科医をはじめ、手元の細やかさを最重視される職業の方には根強い支持があります。一方で油や溶剤に弱いのが弱点。また、ラテックスアレルギーをお持ちの方は使用をお止めください。天然の植物資源が原料のため価格がゴムノキの生育状況に左右されやすいという隠れた弱点を持ちます。

ビニール手袋/プラスチック手袋

石油を原料としたPVC（塩化ビニル）の使い捨て手袋で、ビニール手袋とプラスチック手袋は基本的に同じものを指しています（メーカーにより呼び名が違います）。ゴム系手袋ほど伸縮しませんが若干は手のサイズに合わせて伸びます。安くて耐油性・耐薬品性に優れ、ゴムアレルギーの心配もありません。ただ、環境ホルモン（可塑剤）問題から、食品製造への使用は一部の例外商品を除いて禁止されています。

ポリエチレン手袋

薄いシートを張り合わせて製造する、非常に安くてやわらかい手袋です。ゴムや塩ビほど摩擦がないので、エンボス加工で滑り止めを施した製品が一般的です。油や溶剤に強く、低温でも劣化しないので食品製造現場での利用が多い手袋です。半面強度は弱く、伸縮性もありませんのでハードユースには不向きです。なお、ポリエチレンの種類（高密度・低密度）によってサラリとした肌ざわりのHDタイプ、より柔らかいLDタイプの2種類があります。